秀行先生の為になるお話

腎と腸の冷え

冬は空気が乾燥していますので、肌の冬枯れが起こりやすいです。なにぶん寒くて、水分代謝も衰えやすくなります。水分代謝の衰えは老化を意味しておりまして、漢方ではこれを腎の老化と捉えております。
このような時には八味丸が良いようです。体内の水の代謝を助けてくれる生薬で構成されております。
冬枯れを起こしている(水分が行き届いていない部分)へ上手に水分を巡らせてくれることと思います。

生活の様式が変化することで、腎への負担が増えていまして、冷蔵庫の普及で冬でも冷えた飲み物やアイスが食べられるようになり、腎の冷えが増えています。
腎が冷えて、その機能が衰える事で、体内の水分のめぐりが悪くなり、老化が進みます。
腸管を冷やして、食事の消化吸収も悪くなり、栄養バランスを崩すことになります。

腎と腸をあたためる温活としては、冬場はやはり、なべ料理が良いようです。
なべ料理は油分が少なく、野菜が多い。日本人にはあった食事です。食物繊維も多く、腸内細菌のバランスも良くなります。

アルコールも一緒にとりたくなりますが、アルコールは腸内細菌を少なくしてしまいますので、飲み過ぎには注意が必要です。
そして、特にビールは腸を冷やしてしまいますので、せめて常温で飲んでほしいところです。
ビールはヨーロッパがメインですが、聞いた話によると、ヨーロッパではビールは常温で飲むらしいです。
日本にはビールはアメリカから伝わったとの事で、世界中でもビールを冷やして飲むのはアメリカと日本だけだそうです。

この話をしてくれた方がおっしゃるには、日本人には焼酎と純米酒が体質的にあっているとの事で、長寿だった泉重千代さんは焼酎のお湯割りを寝る前に少量飲んでいたそうです。

腸と腎の冷えは老化を招くので、せめて冬場はアイスと冷たい飲料は控えて欲しいものです。
漢方も冷たい水では、その効果を発揮しづらいですので・・・・。