裕子先生の家族日記

ラーメン

五月の青空が大きく大きく光っている。
テレビの天気予報では「館林は○○度でした。」という情報を流している。まだまだ梅雨もある事だし・・・早いよ!
連休中はあちこち出かけていた孫家族も12日の土曜日には大手町のお店の方へ顔を出しに来てくれました。
ちょうどお昼だったので、
「スパゲッティーを作るよ。」
と、張り切ったのですが、8人分ってどの位の量かな?考えるゆとりもなく、250gの袋入りを茹でたのですが、いつもの3人分の倍以上!こうなると落ち着いて考えられない。鍋のお湯は沸いてる!
そこに
「ラーメンがいい」
と直ちゃんが言い出す。こんな時の彼は可愛い。
「ラーメンね?」
インスタントのラーメンを出して、
「これでいいの?」
「ウン」
そこにずっと立って見ている。ラーメンのどんぶりを出して
「これでいい!」
「ウン」・・・「お肉と野菜を入れてね。」横でじっと見ている直ちゃんです。
「はい、出来たよ。」
スパゲッティーはまだまだの様だけどと思いながら、野菜を切ったり、ニンニクをみじん切りしたり、少々てんてこ舞い。
そこに直ちゃんのママである娘が来て、ラーメンと直ちゃんを部屋に連れて行った。
スパゲッティーの量がわからない。大きい中華鍋を出した。義母の料理教室で使っていた中華鍋だ。ケチャップが小さめで一本しかない。何だかわからない!
スパゲッティーにも芯があって、もう少し火を通したかったけど・・・アー茹で汁を捨てちゃった。スパゲッティーの方に少し入れるのを忘れた。
娘が来て、スパゲッティーを皿に盛り、人数分を運んでいった。
直ちゃんが来て、
「ラーメン、もっと!」
何と可愛らしい直ちゃんになってる。「ラーメンをもっと食べるの?じゃ、お湯を沸かすね!」
「ウン」
と又、部屋に戻って行く。
しばらくして又直ちゃんが来て「いらない!ラーメンいらない。」
小さい声でグズグズしながら言った。
「じゃ、火を止めるね。」
「ウン」
それから一段落してから娘が言った。
「直がラーメンはいらないって言いに来た。」
「ウン、しょんぼりと言ったよ。」
「おいしいといつも、もっともっとと言うけど、食べられなくていつも残すんだから、ばぁばに言って来なさい。・・・って言ったの!」
直ちゃんはもう少し食べたかったけど、ママの言う事を聞いて来たんだ!いい子だね!直ちゃんを愛しく思うました・・・ね。


(イラスト : 菊池裕子)